スウェーデンNATO加盟、32カ国目=全ての批准出そろう―ロシア脅威迫り北方拡大 2024年02月27日 00時58分

26日、ストックホルムで記者会見するスウェーデンのクリステション首相(EPA時事)
26日、ストックホルムで記者会見するスウェーデンのクリステション首相(EPA時事)

 【ベルリン時事】スウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟が26日、決まった。ハンガリー議会が同日、スウェーデン加盟を承認し、全加盟国の批准が出そろった。先行したフィンランドと合わせてNATOは32カ国体制となる。ロシアのウクライナ侵攻に端を発したNATOの北方拡大が実現し、欧州の安全保障は新たな局面を迎えた。
 スウェーデンのクリステション首相は26日、X(旧ツイッター)で「歴史的な日だ。欧州と大西洋の安全保障に責任を負う用意がある」とNATOへの貢献に意欲を示した。NATOのストルテンベルグ事務総長は「全体がより強力で安全になる」と歓迎した。
 北欧2国は冷戦中から軍事的な中立を維持してきたが、領土的野心を持つロシアの脅威に直面して方向を転換。加盟国への攻撃を全体への攻撃と見なすNATOの集団防衛への参加を決めた。
 NATOは欧州北部のバルト海をほぼ囲う形となり、ロシアにとっては、同海に面する飛び地カリーニングラードからの軍事展開が難しくなる。ロシアはNATO拡大を警戒してウクライナに侵攻したとされるが、裏目に出た形だ。 

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北大西洋条約機構(NATO)本部=1月18日、ブリュッセル(EPA時事)
北大西洋条約機構(NATO)本部=1月18日、ブリュッセル(EPA時事)

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