断食月前の妥結目指す=ガザ休戦交渉、米CIA長官パリへ 2024年02月22日 14時18分

米中央情報局(CIA)のバーンズ長官(中央)=1月30日、ワシントン(ロイター時事)
米中央情報局(CIA)のバーンズ長官(中央)=1月30日、ワシントン(ロイター時事)

 【カイロ時事】米ネットメディア「アクシオス」は21日、米中央情報局(CIA)のバーンズ長官が23日にパリを訪れ、パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止交渉を巡り関係国の当局者と協議を行う予定だと報じた。内情を知るイスラエル当局者などの話としている。バイデン米政権は、3月10日ごろに始まるイスラム教のラマダン(断食月)中に一時的にでも戦闘休止を実現するため、ラマダン前にイスラエルとイスラム組織ハマスの交渉の妥結を目指す。
 イスラエルのメディアによると、バーンズ氏はパリで、イスラエル、カタール、エジプトの情報機関トップらと4者協議を行う見通し。パリの協議と並行する形で、エジプトの首都カイロでもハマスを含む交渉が続いているもようだ。
 アクシオスによれば、ハマス代表団が20日、エジプト当局者との協議のためカイロ入りした。また、米国家安全保障会議(NSC)のマクガーク中東・北アフリカ担当調整官が21日にカイロでエジプトのカメル総合情報庁長官と会談した。米当局者は、すべての関係者が交渉妥結に向け尽力していると指摘。「協議を継続することに価値がある」と語った。
 イスラエルの戦時内閣メンバーのガンツ前国防相は21日、戦闘休止協議に関し「進展する可能性を示す兆候がある」と期待を示した。ただ、ネタニヤフ首相は、ハマスの要求は「妄想的」とし、関係国協議にも後ろ向きな姿勢だ。パリへの代表団派遣に関しても、エジプトでの協議の行方を見極める必要があると考えているという。 

海外経済ニュース