遺体返還、3月4日に審理=ナワリヌイ氏母訴え、プーチン氏責任回避―ロシア 2024年02月21日 19時33分

ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の母リュドミラさん=極北ヤマロ・ネネツ自治管区ハルプ(20日公開の動画より)(ロイター時事)
ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の母リュドミラさん=極北ヤマロ・ネネツ自治管区ハルプ(20日公開の動画より)(ロイター時事)

 ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の獄死で、刑務所に近い極北ヤマロ・ネネツ自治管区サレハルドの裁判所は、遺体の即時引き渡しを求める母リュドミラさんの訴えを3月4日に審理することを決めた。タス通信が21日に伝えた。
 真相究明には独立した早期の調査が必要とされるが、裁判所の手続きに従えば、2月中の返還は絶望的で、さらに先送りされる可能性もある。リュドミラさんは20日、息子の獄死後初めて動画メッセージを出し、プーチン大統領に直接対応を迫っていた。
 プーチン政権は、当局や影響下に置く裁判所を通じたプロセスに委ねることで、責任回避を図った格好。3月中旬の大統領選前に遺体を引き渡し、追悼や葬儀が抗議デモに転化する事態を回避したいもようだ。 

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