日本市場の魅力アピール=米国で投資家に呼び掛け―NY領事館 2024年02月13日 15時38分

 【ニューヨーク時事】在ニューヨーク総領事館は12日、米国内の金融機関向けに日本市場の魅力を説明し、参入や投資を呼び掛けるセミナーを開いた。日経平均株価がバブル期以来の高値を付け、海外投資家の日本に対する関心が高まる中で、約100人の資産運用担当者らが参加した。
 海外投資家は、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が昨年、日本の総合商社株の追加取得を表明したことや、円安、日本企業のガバナンス(統治)改革などに注目。日本に改めて関心を寄せている。一方で、家計金融資産の大半を現預金が占め、長年デフレが続いてきた日本経済の体質が本当に変わるのか慎重な見方もある。
 金融庁の高田英樹総合政策課長はセミナーで、「今回は違う」と訴えた。新たな少額投資非課税制度(NISA)の開始などで「貯蓄から投資へ」の動きが強まっていると強調。海外機関投資家が日本で事業展開しやすいよう、政府が環境整備に取り組んでいるとアピールした。日銀米州統括役の河西慎氏は、日本の物価動向や、大規模金融緩和策の正常化の見通しについて説明した。
 参加した米投資家は終了後、日銀の金融政策に関し、「マイナス金利を続けるのか、ゼロ金利にするのかはっきりしてほしい。どっち付かずだと為替相場などへの負の影響が大きい」と注文を付けた。 

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