〔米株式〕NYダウあと下落、138ドル安=ナスダックは一時最高値(31日午後) 2025年08月01日 03時48分

 【ニューヨーク時事】31日午後のニューヨーク株式相場は、この日発表された米個人消費支出(PCE)物価統計でインフレ圧力の根強さが示される中、米マイクロソフトの好決算を受けて買いが先行したものの、あと下落に転じている。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午後2時35分現在、前日終値比138.43ドル安の4万4322.85ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は一時取引時間中の最高値を更新し、同時刻現在は58.58ポイント高の2万1188.25で推移している。
 超大型7銘柄「マグニフィセント・セブン」のうちマイクロソフト、メタ(旧フェイスブック)の2社は前日引け後、2025年4~6月期決算を発表。マイクロソフトの四半期決算は、クラウド事業の力強い成長を追い風に前年同期比で2桁の増収増益となり、いずれも四半期としての過去最高を更新した。好業績を追い風にマイクロソフト株は31日早朝の時間外取引から買われ、同社の時価総額は一時4兆ドル(約600兆円)を突破。時価総額4兆ドルの大台乗せは、米半導体大手エヌビディアに続き2社目となった。メタも36%の増益を記録した。人工知能(AI)ブームによる好決算をはやした買いにけん引され、ダウは一時200ドル余り上昇。ただ、買い一巡後は、トランプ米政権が関税交渉の期限とする8月1日を前に利益確定や持ち高調整の売りに押され、マイナス圏に沈んだ。
 米商務省が朝方発表した6月の米PCE物価指数は、前年同月比2.6%上昇(前月2.4%上昇)と、伸び率は2カ月連続で拡大。市場予想(2.5%上昇=ロイター通信調べ)も上回った。変動の激しいエネルギーと食品を除いたコア指数の上昇率は前月と同水準の2.8%。両指数ともに米連邦準備制度理事会(FRB)の目標物価である2%を依然として上回った。米政権の高関税政策の影響が物価に表れ始めたとの見方も相場を下押しているもよう。
 個別銘柄では、マイクロソフトは4%高、メタは12%急伸。一方、ユナイテッドヘルス・グループは5%超下落している。

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