日本の成長率、2%へ倍増を=世界的な投資促進訴え―世銀幹部 2024年10月03日 22時05分
【ワシントン時事】世界銀行のギル上級副総裁兼チーフエコノミストは、日本の経済成長率が長期にわたって1%程度の低水準で推移しており、投資促進と生産性向上を通じて2%程度に引き上げる必要があると訴えた。3日までに時事通信のインタビューに応じた。石破茂新首相は「投資大国の実現」を目標に掲げている。
ギル氏は、高齢化や債務増大を背景に、日米欧の先進国や、中国を含めた多くの中所得国でも「長年に及ぶ経済の停滞」に直面していると警告。世銀は3日、民間投資の促進に向けた環境整備のため、各国の規制や投資のしやすさなどを数値化した「事業準備調査」を公表した。
ギル氏は日本経済に関し、「投資と生産性の伸びが小さく、この結果、過去30年平均で1%程度の成長率にとどまっている」と分析。「米国の成長率は少なくとも日本の2倍で、日本はそこに近づけるべきだ」と提言した。