〔NY金〕続落、2322.30ドル(8日) 2024年05月09日 04時43分

 【ニューヨーク時事】8日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米連邦準備制度理事会(FRB)高官らの発言に注目が集まる中、対ユーロでのドル高が重荷となり、続落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比1.90ドル(0.08%)安の1オンス=2322.30ドル。
 この日は米主要経済指標の発表に乏しく新規の手掛かり材料難の中、外国為替市場ではユーロ安・ドル高基調となり、ドル建てで取引される金の割高感が意識された。
 ボストン連邦準備銀行のコリンズ総裁は8日の講演で、米連邦公開市場委員会(FOMC)が「どれくらい長く現行の政策金利水準で据え置くのが適切なのか、忍耐強く精査している」と語った。インフレ鈍化見通しに関心が集まる中、市場は週内のFRB高官らの講演のほか、10日に発表される5月の米ミシガン大消費者景況感指数などの経済指標から、FRBが利下げに踏み切る時期がいつになるのか、さらなる手掛かりを得たいとの思惑が強い。
 一方、米メディアによると、中国人民銀行(中央銀行)の金保有高は、4月末時点で前月に比べ6万トロイオンス増加した。中央銀行による金購入の勢いが続いていることが相場の下値を支えているとみられている。

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