〔NY石油〕WTI反落、69.00ドル(25日) 2025年03月26日 04時58分
【ニューヨーク時事】25日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、ウクライナ情勢を背景とした供給不安が幾分和らぎ、反落した。米国産標準油種WTIの中心限月5月物の清算値(終値に相当)は前日比0.11ドル(0.16%)安の1バレル=69.00ドルだった。6月物は0.06ドル安の68.60ドル。
トランプ米大統領は24日、南米ベネズエラから原油や天然ガスを輸入している国・地域からの輸入品に25%の関税を課すと明らかにした。これを背景に世界的な供給引き締まり観測が浮上し、朝方から午前にかけて相場は買いが先行していた。
その後、米ホワイトハウスがロシア、ウクライナ両政府との個別協議の成果を発表。3カ国は黒海での武力行使を排除し、軍事目的での商業船舶の使用を防止することで合意したと明らかにした。また、エネルギー施設への攻撃停止に関し、実施に向けた措置を策定するほか、「持続可能で永続的な和平」の実現に向けて引き続き取り組むことで一致したという。これをきっかけに、地政学リスクに対する警戒感がやや緩和され、相場は朝方の上げ幅を一掃。一転して、売り優勢の展開となった。
石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が4月に続き、5月も計画通り増産する公算が大きいと伝わったことも相場を下押した。計画によると、OPECプラスは5月に日量13万5000バレル増産する。
▽ガソリン=5営業日続伸。中心限月4月物の清算値は0.21セント高の1ガロン=220.87セント。
▽ヒーティングオイル=続伸。4月物の清算値は2.88セント高の1ガロン=228.59セント。