470WTI

2023/5/31

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〔NY石油〕WTI続落、68.09ドル=2カ月ぶり安値水準(31日) 2023年06月01日 07時25分

 【ニューヨーク時事】31日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、中国の需要先行き懸念や対ユーロでのドル上昇に伴う割高感を背景に売り込まれ、続落した。米国産標準油種WTI7月物の清算値(終値に相当)は前日比1.37ドル(1.97%)安の1バレル=68.09ドルと、中心限月ベースで3月下旬以来約2カ月ぶりの安値となった。8月物は1.36ドル安の68.24ドル。
 中国国家統計局が31日公表した5月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は48.8(前月49.2)と、景気の拡大・縮小を判断する節目の50を2カ月連続で下回った。指数は市場予想(49.4=ロイター通信調べ)からも下振れ。これを受けて、エネルギー消費大国である中国の需要回復に対する懸念が台頭した。さらに外国為替市場では、米債務上限引き上げ法案の議会通過への期待などからドル高・ユーロ安が先行。ドル建てで取引される原油の割高感を嫌気した売りも加わり、相場は一時67ドル近辺まで下落した。
 あと押し目買いなどに下げ幅を一部縮小。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国で構成する「OPECプラス」の会合を6月4日に控えた持ち高調整の動きもあった。
 市場の目先の注目材料は、米石油協会(API)、米エネルギー情報局(EIA)が公表する在庫週報(26日までの1週間)。市場予想(ロイター通信調査)では、原油在庫が前週比140万バレル減、ガソリン在庫が50万バレル減となった見込み。米メモリアルデー(戦没者追悼の日)に伴う休場のため、両週報ともに発表日は1日ずれ込む。
 ▽ガソリン=続落。中心限月6月物の清算値は3.60セント安の1ガロン=255.99セント。
 ▽ヒーティングオイル=続落した。6月物の清算値は2.12セント安の1ガロン=225.96セント。