470WTI

2024/6/28

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〔NY石油〕WTI3日ぶり反落、81.54ドル=週間では1.00%高(28日) 2024年06月29日 05時10分

 【ニューヨーク時事】週末28日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、低調なガソリン需要や四半期末に伴う持ち高調整の売りに押され、3日ぶりに反落した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比0.20ドル(0.24%)安の1バレル=81.54ドル。週間では1.00%高だった。9月物は0.19ドル安の80.64ドル。
 米エネルギー情報局(EIA)は28日付の石油供給に関する月報で、4月の米石油生産量と需要は4カ月ぶりの高水準となる一方、4月のガソリン需要は日量883万バレルと、2月以来の水準に低下したと明らかにした。夏季の旅行客の増加で燃料需要が拡大するとの期待は強いものの、低調なガソリン需要を示す統計を受け、原油は売りに押された。月末や四半期末の持ち高調整の売りも出たもよう。
 ただ、直近の米経済指標が市場が警戒していたほどインフレ圧力の高まりを示唆する内容でなかったことから米利下げ期待が根強く、下値は限定的だった。米商務省が朝方発表した5月の個人消費支出(PCE)物価指数は、総合、コア両指数とも伸び率が前年同月比で2.6%上昇と、市場予想と一致した。
 ロイター通信が28日に公表したアナリスト調査では、強弱の材料が混在し、石油価格は今年下半期にかけて大きく変動はしないとの予想が示された。中国からの需要を巡る懸念に加え、主要産油国の供給が高水準になるとみられることが圧迫要因となる一方、地政学リスクが下支えとなるという。
 ▽ガソリン=4日ぶりに反落。中心限月7月物の清算値は1.65セント安の1ガロン=252.91セント。 ▽ヒーティングオイル=3日ぶりに反落。7月物の清算値は3.07セント安の1ガロン=251.69セント。