470WTI

2025/6/5

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〔NY石油〕WTI反発、63.37ドル(5日) 2025年06月06日 04時58分

 【ニューヨーク時事】5日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米中の貿易交渉進展への期待を背景に反発した。米国産標準油種WTIの中心限月7月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.52ドル(0.83%)高の1バレル=63.37ドルだった。8月物は0.59ドル高の62.48ドル。
 中国の習近平国家主席とトランプ米大統領は5日、電話会談し、閣僚級の会合を近く開くことで一致した。会談は第2次トランプ政権発足後初めて。両首脳は1時間半にわたる電話会談で停滞している貿易問題について議論した。トランプ氏は会談後、「非常に前向きな結論に至った」とSNSに投稿。両国が対立を深めるレアアース(希土類)の輸出規制に関して「問題は解消される」との見方を示した。市場では、米中の通商交渉が進展するとの観測が浮上し、貿易摩擦激化へのリスク警戒感がやや後退。エネルギー消費大国である米中の需要が拡大するとの期待を追い風に、相場は一時64ドル目前まで上伸した。高値圏では利益確定の売りが出て上げ幅を一部縮小したものの、相場は終日プラス圏にとどまった。
 外国為替市場でドルが対ユーロで軟化し、ドル建てで取引される商品の割安感が生じたことも原油買いを促した。ロシア・ウクライナ情勢を巡る不透明感やカナダの山火事に伴う供給混乱への不安も引き続き、買い地合いを支えたもよう。
 ▽ガソリン=反発。中心限月7月物の清算値は2.89セント高の1ガロン=206.29セント。
 ▽ヒーティングオイル=反発。7月物の清算値は2.44セント高の1ガロン=209.45セント。