〔東京外為〕ドル、156円近辺=米金利上昇と調整買いで上伸(20日午後5時) 2025年01月20日 17時02分
20日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米長期金利の上昇と調整買いに支援され、1ドル=156円台近辺に上伸した。午後5時現在は、155円98~156円00銭と前日(午後5時、155円60~61銭)比38銭のドル高・円安。
前週末の米国時間は、住宅着工件数などの良好な結果を受けて米長期金利が上昇。中盤にかけて156円30銭台に値を上げ、終盤は156円前半で方向感なく推移した。
週明けの東京早朝は買いが先行し、156円60銭近辺に上昇したが、買いは続かず、156円30銭台に軟化。午前9時以降は五・十日要因に伴う実需の売りが優勢となり、仲値公示にかけて155円80銭台に下落した。その後、やや買い戻されたが、日銀の利上げ観測を背景に再び売られ、午後1時前にかけて155円60銭台に下押した。
午後は「トランプ次期米大統領の就任式を控えて、ポジション調整の買いが入った」(国内銀行)とされ、午後4時すぎには156円30銭近くに水準を切り上げた。同水準で上昇一服となり、その後は156円近辺に値を下げた。
ドル円は朝方から上下したが、明確な方向感は出なかった。市場の注目は、米国時間に予定されるトランプ氏の米大統領就任式に集まっている。「対中関税などを明言すれば、株価が下落し、リスクオフのドル売り・円買いが広がる」(大手証券)とされる一方、「関税による米インフレが意識されれば米長期金利が上昇し、ドル高に振れる」(同)との指摘があり、同氏の発言を受けてドル円が動意づく可能性が高い。
ユーロは対円、対ドルで上昇。午後5時現在、1ユーロ=160円92~93銭(前日午後5時、160円03~04銭)、対ドルでは1.0316~0317ドル(同1.0284~0284ドル)。