上場企業、純利益14%増=銀行・半導体主導で過去最高―24年4~12月期 2025年02月17日

 上場企業の2024年4~12月期の純利益が、合計で前年同期比14.5%増の43兆9602億円と過去最高を更新した。ソフトバンクグループを除いても11.5%伸長。日銀の利上げで利ざやが改善した銀行や生成AI(人工知能)向け半導体関連が主導し、利益を押し上げた。
 東証株価指数(TOPIX)採用の3月期決算企業1403社(14日時点、開示率99.7%)について、SMBC日興証券が集計した。
 業種別では、三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀行業の純利益が36.2%の大幅増。生成AIに加え、データセンター向け半導体需要が強かった東京エレクトロンなど電気機器は16.9%増えた。商船三井など中東情勢の悪化で高運賃が続いた海運業は2.3倍と増益に寄与した。
 一方、日産自動車の業績不振が響いた自動車は全体で6.2%減少した。「電気・ガス」の純利益は27.5%減。燃料価格の変動分を遅れて料金に反映させたことによる「期ずれ差益」を前年同期に計上した反動が出た。 

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