1カ月「ゼロ冊」6割超=読書離れ進む―国語世論調査 2024年09月17日

 「国語に関する世論調査」では、読書の状況も調べた。1カ月に1冊も本を読まない人が6割を超え、読書離れが進んでいることが浮き彫りになった。
 読書に関する調査は、2008年度から5年ごとに実施。1冊も読まない人は、これまで4割台で推移しており、23年度調査で急増した。
 電子書籍を含む本を1カ月で何冊読むか尋ねたところ、「読まない」が62.6%で最多。「1、2冊」が27.6%で2番目に多く、「3、4冊」(6.0%)、「7冊以上」(1.8%)、「5、6冊」(1.5%)と続いた。
 1冊も読まない人に、SNSやインターネット記事など本以外の活字を読む頻度を尋ねたところ、75.3%が「ほぼ毎日」と答えた。
 読書量については、全体の7割近くが「減っている」と回答。理由は「情報機器で時間が取られる」が43.6%を占めた。漫画や雑誌を含む電子書籍の利用は前回18年度の25.2%から増加し、40.3%だった。
 文化庁担当者は「本以外で活字を読む機会は広がっており、単純に活字離れとは言い切れない」とした上で、「読書は思考力を育み人格形成にも資する。読書で活字に触れる機会を増やし、国語力を養うことが大事だ」と話した。 

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