キットカット、ガリガリ君など=3月食品値上げ―帝国データ 2024年02月29日

 帝国データバンクは29日、食品メーカーなど主要195社が3月に計728品目を値上げするとの調査結果を発表した。前年同月の3503品目と比べ約8割減の水準。ただ、「キットカット」や「ガリガリ君」などの有名菓子、定番レトルト食品や飲料の価格が引き上げられ、消費者へのインパクトは大きそうだ。
 3月は不作によるカカオ豆の価格高騰で、チョコレート菓子の値上げが目立つ。ネスレ日本(神戸市)のキットカットは内容量を12枚から13枚に増やすが、希望小売価格も540円から685円にアップ。名糖産業の「アルファベットチョコレート」は価格を変更せずに内容量を減らす。
 アイスでは、赤城乳業(埼玉県深谷市)が「ガリガリ君ソーダ」の希望小売価格を8年ぶりに引き上げ10円高い86円にする。
 加工食品では大塚食品(大阪市)の「ボンカレーゴールド」各種が205円から221円に。ニッスイなどは冷凍食品を値上げする。飲料も森永乳業の「マウントレーニア カフェラッテ」が184円から195円になる。
 帝国データは、カカオ豆やトマトに加え、大豆や豚肉などの価格が高止まりしていると指摘。物流の「2024年問題」や円安傾向の影響もあり、今後も「月平均で1000〜2000品目前後の値上げペースが続く」(担当者)としている。 

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