1月輸出、2カ月連続プラス=対中37.5%増―財務省 2021年02月17日

 財務省が17日発表した1月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額は前年同月比6.4%増の5兆7798億円と2カ月連続のプラスとなった。米国、欧州連合(EU)向けが減少したものの、新型コロナウイルス禍からいち早く経済が立ち直った中国向けが37.5%増の1兆2326億円と大幅に増加した。
 対中輸出は7カ月連続のプラスで、増加幅は2010年4月の41.3%以来、10年9カ月ぶりの大きさとなった。昨年の中国の春節(旧正月)休暇が2月から1月に早まったことの反動も影響したとみられる。品目別には、半導体製造装置が58.3%、プラスチックが57.3%と大きく伸びた。
 輸出を地域別にみると、米国は4.8%減、EUが1.6%減だった。一方、全体の輸入額は9.5%減の6兆1037億円と21カ月連続のマイナス。アラブ首長国連邦(UAE)からの原油が大幅に減った。この結果、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は3239億円の赤字となった。赤字は7カ月ぶり。 

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