国債発行、1.5倍の236兆円=過去のツケ重く―来年度計画 2020年12月21日

 財務省は21日、2021年度の国債発行計画を発表した。発行総額は20年度当初計画の1.5倍の236兆82億円となった。当初段階での増加は2年連続で総額は過去最大。新型コロナウイルス感染拡大を受けた追加経済対策の財源分を含め、過去に大量発行した国債の借り換えが急増するためで、国内総生産(GDP)の4割に相当する異例の規模に膨らむ。
 全体の6割を占める借換債が39兆2111億円増えて147兆1929億円に上る。社会保障費など一般会計予算の財源不足を補う新規国債は11兆408億円増の43兆5970億円で、前年度当初比での増加は10年度以来11年ぶり。新規国債のうちインフラ整備などに充てる建設国債は6兆3410億円、赤字国債は37兆2560億円。税収などを含めた一般会計の歳入全体に占める国債発行の割合(国債依存度)は40.9%を占め、9.2ポイント上昇する。
 国債には他に、財政投融資事業の財源となる財投債、東日本大震災からの復興費用を賄う復興債があり、財投債は過去最大の45兆円、復興債は2183億円となる。 

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