10月の輸出、0.2%減=対中・米プラスで前年並みに回復―財務省 2020年11月18日

 財務省が18日発表した10月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額は前年同月比0.2%減の6兆5661億円だった。中国向け輸出は10.2%増で4カ月連続、米国向けは2.5%増で2カ月連続のプラス。新型コロナウイルスの影響で大きく低迷した輸出額は、主要相手国の経済活動再開でほぼ前年並みの水準に回復した。
 一方、輸入は全体で13.3%減の5兆6932億円。輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は8729億円と4カ月連続の黒字だった。
 日本の輸出額は、世界的なコロナ禍で3月に11.7%減となって以降、2桁台の大幅減が続いたが、中国経済の持ち直しなどで9月は4.9%減まで戻し、10月はさらに改善傾向が鮮明になった。ただ、欧米を中心にコロナ感染の再拡大が深刻化しており、11月以降の輸出に再び影響が広がる可能性もある。 

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