バイデン氏、過半数に近づく=ウィスコンシンとミシガン制す―米大統領選 2020年11月05日

 【ワシントン時事】米大統領選でCNNテレビなどによると、民主党のバイデン前副大統領(77)は4日、中西部のミシガン(選挙人16人)、ウィスコンシン(同10人)両州の勝利を確実にした。獲得した選挙人を253人とし、過半数(270人)に向け大きく前進した。一方、共和党のトランプ大統領(74)陣営はミシガンの集計中止を求め提訴するなど徹底抗戦している。
 バイデン氏は4日、記者団に「270に達するのに十分な州を得ているのは明らかだ」と述べ、勝利に自信を示した。中西部2州を制したことで、優勢が伝えられる西部のアリゾナ(選挙人11人)とネバダ(同6人)を取れば、激戦の東部ペンシルベニア(同20人)の行方にかかわらず270人に届く。
 ミシガンとウィスコンシンは4年前の大統領選でトランプ氏が1ポイント以内の僅差で制し、逆転勝利につなげたラストベルト(さび付いた工業地帯)の州。CNNによると、大半の開票を終えた段階で、バイデン氏の得票はミシガンで1.2ポイント、ウィスコンシンで0.6ポイント、トランプ氏を上回る。
 トランプ陣営はミシガンでの結果確定に先立ち、不正監視が十分にできる状況にないとして、同州の集計作業中止を求め提訴。ペンシルベニアとジョージア両州でも集計停止を求めた。ウィスコンシンでは「結果の妥当性に深刻な疑問がある」として再集計を要求している。トランプ氏がこれまでに獲得した選挙人は214人。
 結果が未確定なのは6州で、ペンシルベニア、アリゾナ、ネバダのほか南部のノースカロライナ(同15人)、ジョージア(同16人)両州とアラスカ州(同3人)。
 アリゾナとネバダはいずれも開票率86%で、バイデン氏がそれぞれ3.4ポイント、0.6ポイント、リードしている。 

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