4~6月期経常利益、46.6%減=コロナ打撃、11年ぶり落ち込み―法人企業統計 2020年09月01日

 財務省が1日発表した4~6月期の法人企業統計調査によると、金融機関を除く全産業の経常利益は前年同期比46.6%減少し、12兆4140億円となった。リーマン・ショック後の2009年4~6月期(53.0%減)以来の下落幅を記録。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言などで経済活動が停滞し、企業収益に大きな打撃を与えた。
 売上高は17.7%減の284兆6769億円で、過去最低だった09年1~3月期(20.4%減)に次ぐ過去2番目の下げ幅となった。店舗休業の影響で卸売業・小売業が16.9%減った。
 経常利益のマイナスは5期連続。製造業が48.7%、非製造業が45.5%それぞれ減少した。内訳を業種別に見ると、製造業は自動車販売の低迷で輸送用機械が76.1%減少。非製造業は外出自粛が響いた飲食・宿泊などサービス業が53.7%減となり、旅客数の減少などで運輸業・郵便業の経常損益は赤字に転落した。金融機関からの短期借入金は20.8%の大幅増となった。 

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