対中輸出、7カ月ぶり増=米中摩擦で先行き不透明―貿易統計 2020年08月19日

 財務省が19日発表した7月の貿易統計速報(通関ベース)は、最大の貿易相手国である中国向け輸出が前年同月比8.2%増と7カ月ぶりにプラスに転じた。新型コロナウイルス感染拡大で冷え込む主要国・地域の外需は期待薄。経済対策効果から内需主導でいち早く立ち直り始めた中国経済だが、一段と激化する米中摩擦の影響は予断を許さず、引き続き日本の輸出をけん引できるかは不透明だ。
 7月の輸出総額は19.2%減の5兆3689億円。米国向け(19.5%減)、欧州連合(EU)向け(30.5%減)など海外需要が総崩れする中、中国向けは非鉄金属や半導体等製造装置の伸びから1兆3290億円に上り、新型コロナ感染拡大前の水準に戻りつつある。 

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