米GDP、32.9%減=コロナで下げ幅最大―4~6月期 2020年07月30日

 【ワシントン時事】米商務省が30日発表した2020年4~6月期の実質GDP(国内総生産、季節調整済み)速報値は、年率換算で前期比32.9%減となった。下げ幅は四半期で統計を取り始めた1947年以降最大。大恐慌時に最も縮小した32年の12.9%(年間ベース)を超える歴史的な落ち込みとなり、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う急激な景気悪化を裏付けた。
 マイナス成長は2期連続。7~9月期はプラス成長が予想されているが、南部や西部の各州での感染拡大で持ち直しの勢いが鈍っている。11月に大統領選挙を控えたトランプ大統領がアピールしたい「V字回復」に不透明感が強まっている。
 4~6月期は、3月中旬に導入された外出規制を受けた経済への影響が本格的に波及した。失業の急増でGDPの約7割を占める個人消費が34.6%減と過去最大のマイナス幅を記録。設備投資は27.0%減、住宅投資は38.7%減、貿易相手国の景気低迷により輸出も64.1%減と振るわず、主要項目が総崩れとなった。 

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