景気、持ち直しの動き=2カ月連続改善・7月月例報告―先行き「感染症に十分注意」 2020年07月22日

 政府は22日に公表した7月の月例経済報告で、景気の全体判断を2カ月連続で上方修正した。新型コロナウイルス感染症の影響で「依然として厳しい状況にあるが、このところ持ち直しの動きがみられる」と指摘。経済活動の段階的な再開で、個人消費を中心に底打ちの動きが出始めたことを考慮した。
 先行きについても「持ち直しの動きが続くことが期待される」と説明した。ただ、東京を中心に再び感染者が増加しており、「感染症が内外経済に与える影響に十分注意する必要がある」と警戒感を示した。
 全体判断は4、5月にリーマン・ショック以来約11年ぶりに「悪化」と表現。6月には「極めて厳しい状況にあるが、下げ止まりつつある」に改めた。
 7月は個人消費について「このところ持ち直している」に上方修正した。5月の緊急事態宣言解除後に消費者心理が上向き、新車販売や国内旅行、外食などで改善の兆しが出た。国民に一律10万円を配る特別定額給付金で、家電販売もプラス基調で推移した。
 生産も自動車の底打ちを受けて上方修正。輸出と輸入、公共投資、企業の業況判断もそれぞれ判断を引き上げた。 

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月例経済報告等に関する関係閣僚会議に臨む安倍晋三首相(左から2人目)=22日午後、首相官邸
月例経済報告等に関する関係閣僚会議に臨む安倍晋三首相(左から2人目)=22日午後、首相官邸

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