消費押し上げ、限定的=キャッシュレス普及に一定成果―ポイント還元、30日終了 2020年06月29日

 2019年10月の消費税増税に合わせて始まったキャッシュレス決済のポイント還元制度が30日、終了する。キャッシュレス決済比率が伸びるなど一定の成果はあるが、そもそもの狙いであった消費の押し上げ効果は限定的。同比率も9割以上の韓国や6割の中国などと比較して見劣りするのが現状で、利用拡大に向けては決済手数料の引き下げといった一段の取り組みが課題となる。
 同制度は、増税に伴う消費者の「痛税感」を和らげ、消費低迷を防ぐ狙いから、加盟店舗でクレジットカードなどを使ったキャッシュレス決済の利用者に公費により最大で購入額の5%をポイント還元。事業規模は段階的に膨らみ、最終的に7753億円に達した。参加店舗は約115万店で、対象となる中小約200万店の過半となった。 

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消費税率引き上げに伴い、キャッシュレス決済でのポイント還元を知らせるポスターを貼るコンビニの店員=2019年10月1日、東京都品川区
消費税率引き上げに伴い、キャッシュレス決済でのポイント還元を知らせるポスターを貼るコンビニの店員=2019年10月1日、東京都品川区

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