百貨店、4月売上高7割減=休業響き、最悪の落ち込み 2020年05月22日

 日本百貨店協会が22日発表した4月の全国百貨店売上高(203店対象)は、前年同月比72.8%減の1208億円だった。下げ幅は3月(33.4%減)を大きく上回り、過去最大を更新した。緊急事態宣言の発令を受け、ほとんどの店舗で休業を余儀なくされたことが響いた。
 訪日外国人の激減に伴い、訪日客の消費動向を示す免税売上高は98.5%減の5億円となり、ほぼ消失した。
 4月は緊急事態宣言が7日に7都府県に発令され、東京や大阪などの店舗が休業に踏み切った。16日に発令対象が全国に拡大すると、営業自粛は地方の百貨店にも広がった。
 協会が5月の状況をヒアリングし、回答があった一部店舗(37店舗)の1~18日までの売上高は前年同期比で約85%減だった。 
 ただ、14日以降に緊急事態宣言が解除された地域では営業再開の動きが相次ぎ、首都圏でも一部再開する店舗が出てきた。協会は「営業する店が増えたので、5月後半から徐々に回復してくるのではないか」(広報)とみている。

特集、解説記事