4月の消費者物価0.2%低下=3年4カ月ぶりマイナス―総務省 2020年05月22日

 総務省が22日発表した4月の全国消費者物価指数(2015年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が101.6となり、前年同月比0.2%低下した。3年4カ月ぶりのマイナスで、新型コロナウイルスの感染拡大が響いた。 
 内訳を見ると、ガソリンは9.6%低下。世界的な需要低迷による原油安の影響を受けた。訪日外国人数や国内旅行客の減少を受け、宿泊料も7.7%落ち込んだ。また、消費税増税に伴い導入された幼児教育・保育の無償化で、幼稚園保育料(私立)は94.0%、保育所保育料も58.1%下落した。
 一方、新型コロナ拡大により需要が高まったマスクは5.4%のプラスとなった。コロナ禍で需要が減る一方、サービスや製品によっては供給が滞る分野もあり、総務省は「今後の物価見通しを示すのは難しい」(統計調査部)としている。
 生鮮食品を含めた全体の総合指数は0.1%、生鮮食品とエネルギーを除く同指数は0.2%それぞれ上昇した。

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