百貨店売上高、4月前半65%減=3月下落幅は過去最大―コロナ直撃 2020年04月24日

 日本百貨店協会は24日、4月1~16日の一部百貨店(41店対象)の売上高が既存店ベースで前年同期比約65%減となったと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、政府が7日発令した緊急事態宣言を受けて臨時休業が拡大。過去最大の下落幅を記録した3月の全国売上高に続き、底が見えない状況となっている。
 7都府県に対する緊急事態宣言に伴い、東京・大阪など都市圏で大型店休業が相次ぎ、売り上げは激減。16日には外出自粛対象が全国に拡大され、今後、地方店舗休業も響くことで4月のマイナス幅は一段と悪化する公算が大きい。協会は「コロナの早期収束に期待したいが、(全国的に売り上げ回復の)見通しは全く立たない」(広報)と、深刻に受け止めている。
 24日発表した3月の全国百貨店売上高(205店対象)は、コロナの直撃を受け、33.4%減の3403億円だった。比較可能な1965年以降、単月のマイナス幅として過去最大。訪日外国人が激減し、訪日客の消費動向を示す免税売上高は85.7%減と大幅に落ち込んだ。 
 百貨店は昨年10月の消費税増税以降、買い控えや冬物衣料の不振などから苦戦が続く。コロナがさらなる打撃となり、各社の業績は急速に悪化している。

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