家計支出、5カ月連続減=新型コロナ影響注視―2月 2020年04月07日

 総務省が7日発表した2月の家計調査によると、1世帯(2人以上)当たりの消費支出は27万1735円となり、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比0.3%減少した。消費税率を引き上げた昨年10月以降、マイナスは5カ月連続。うるう年による押し上げ効果を除いて算出すると、2.7%減となる。
 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府は2月下旬に大規模イベントの開催自粛や臨時休校を要請した。これに伴い、家計支出には外出抑制によるマイナス面と「巣ごもり需要」のプラス面が見られた。同省は「本格的な影響は3月を見ないと分からない」(統計調査部)と説明している。 
 マイナス面では、国内旅行費が37.4%減ったほか、映画・演劇入場料も減少。テレワークの普及で電車の利用が少なくなり、鉄道運賃も減った。
 プラス面では、トイレットペーパー代が47.1%増えたほか、ティッシュペーパーやマスクなど消耗品代も増加。弁当やカップ麺など食料品代も膨らんだ。

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