NY株、6621ドル下落=新型コロナ、世界株価2割安―1~3月期 2020年04月01日

 【ニューヨーク時事】今年1~3月期の世界の株式市場は、新型コロナウイルスの感染拡大に揺さぶられた。米株価の代表的指標、ダウ工業株30種平均は6621ドル下落し、下げ幅は過去最大。約23%安となり、米メディアによると、ブラックマンデーの大暴落があった1987年以来の下落率だ。米国では新型コロナの感染者数が1~3週間後にピークを迎えるとされ、さらなる下落が懸念されている。
 中国で発生した新型コロナは、欧州やアジアなど主要株式市場を次々に襲った。約50の株式市場の動向を示すMSCI全世界株指数(ACWI)は、1~3月期に約22%下落。ロイター通信によると、2008年の金融危機以来の下げとなった。
 日経平均株価は1~3月期に約2割下落。英国のFT100種平均株価指数とドイツ株式主要30銘柄指数(DAX)はそれぞれ約25%、香港のハンセン指数は約16%値を下げた。
 ダウ平均は、2月半ばまで上昇基調だったが、欧州や中東などにも新型コロナの感染が広がると一変。1日1000ドル超の下落と上昇を繰り返し、3月16日には、2997ドルと過去最大の下げ幅を記録した。
 3月末の終値は2万1917ドル余り。先週は大型経済対策の協議が進展し上昇した。このところ、1000ドルを超える下落は見られない。ただ、米国の感染者数は増え続け、18万人を突破。外出などの行動自粛は少なくとも4月末まで続き、経済活動の縮小が長期化する可能性もある。
 米国野村証券は、4~6月期の米実質GDP(国内総生産)を前期比41.7%減(年率換算)と、大幅なマイナス成長を予想。シニアエコノミストの雨宮愛知氏は「今後、(新型コロナの影響が反映される)企業決算の発表を乗り越えないといけない。株価が下げ止まったと言える景気見通しではない」と話した。 

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