5G、携帯3社が火花=料金横並び、コンテンツ争う 2020年03月23日

 NTTドコモ、ソフトバンク、KDDI(au)の次世代通信規格「5G」を使った携帯電話サービスが23日、出そろった。サービスはドコモが25日に開始し、KDDI(26日)、ソフトバンク(27日)が続く。楽天も6月に参入予定で、5G時代が幕を開ける。各社とも利用料金に大きな違いはなく、高精細の動画やゲームなど独自のコンテンツを争う。
 KDDIは23日、データ使用量が無制限のプランを利用家族数などに応じた各種割引によって月額3460~8650円(税抜き)で提供すると公表。先に発表したソフトバンクはデータ使用量の上限50ギガバイト(GB)のプランを3480~8480円と設定している。ドコモは上限100GBのプランを4480~7650円としたが、当面はデータ使用量に制限を設けない。
 当初はサービス提供地域が限定されることを踏まえ、3社とも料金は現行の4Gとほぼ同じ水準とした。ただ、KDDIの高橋誠社長は23日の発表会で、「他社の動向を見ながら対応していく」と述べ、将来の料金見直しを示唆した。
 5Gサービスを利用するには、対応するスマートフォンが必要。3社とも超高精細な映像規格「8K」の動画撮影が可能な端末などを投入するほか、5G専用の独自コンテンツをアピールする。ソフトバンクはアイドルグループ「AKB48」のメンバーの一人一人の異なったカメラワークを楽しめるミュージックビデオを配信する。
 ドコモの吉沢和弘社長は「5Gで新たな価値の創出と社会課題の解決を目指す」と強調。現在約3300社と連携し、法人や個人向けのサービス開発を進めているが、2021年度末までに5000社に増やす計画を明らかにした。 

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KDDIが新しく発売する5G対応のスマートフォン=23日午後、東京都港区
KDDIが新しく発売する5G対応のスマートフォン=23日午後、東京都港区

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