米メタは「人権より利益」=著名人優遇に是正勧告―社外組織 2022年12月07日 08時26分

【シリコンバレー時事】米メタ(旧フェイスブック)が投稿管理を評価するために設置した外部専門家の「監督委員会」は6日、著名人や政治家らによる投稿への優遇措置を問題視し、是正を勧告した。メタは誤って投稿が削除されることを防ぐ人権尊重の仕組みだと主張したが、監督委は利益追求に偏った運営になっていると批判。公平性や透明性を高めた運用に改善するよう求めた。
優遇措置は「クロスチェック」と呼ばれるもので、対象者のリストは明らかにされていない。著名人らの投稿は、人工知能(AI)により不適切な内容を含むと判定されても直ちに削除されず、メタの担当者による再審査終了まで掲載され続ける。監督委は投稿数が膨大となる中、誤った削除を抑える効果は否定していない。
一方で、企業や政府首脳には優遇を受けられる明確な基準があるのに対し、「人権保護上重要な投稿を行う可能性が高い、ジャーナリストや市民団体については明瞭ではない」と指摘した。