アプリ内課金に風穴=法規制の動き各国で拡大―米アップル 2022年01月13日 15時18分

米アップルの店舗に掲げられた同社のロゴ=2021年9月、ワシントン(AFP時事)
米アップルの店舗に掲げられた同社のロゴ=2021年9月、ワシントン(AFP時事)

 【シリコンバレー時事】スマートフォンのアプリを立ち上げたまま支払いができる「アプリ内課金」について、米アップルは、自社の決済システムの利用を強制する従来方針を一部改めた。こうした行為の禁止が法制化された韓国で、自社以外の決済システムの利用を容認する方針に転じた。同社としては世界で初めての対応だが、同様の法規制の動きは各国でも広がっており、アップルがかたくなに守ってきた牙城に風穴が開きつつある。
 「韓国の法律を尊重している」。アップルは12日、コメントした。韓国は昨年秋に、アプリ内課金での特定決済手段の強制禁止を世界に先駆けて法制化した。これを受け、既にグーグルは韓国ではアプリ内課金の開放を表明していた。
 アップルやグーグルは、アプリ開発業者から最大30%の手数料を徴収。高額との批判を浴びながらも、安全対策を理由に外部決済の利用を認めず、「ウォールド・ガーデン(壁に囲まれた庭)」などと囲い込みを批判されてきた。
 アップルの対応は、日本の公正取引委員会からも独占禁止法の観点から問題視され、電子書籍など一部のアプリについては開発業者が独自に用意した外部の決済手段への誘導を容認するよう改めた。しかし、限定的な譲歩で、利用者が使いやすいアプリ内課金に関しては自社決済の強制を堅持してきた。
 韓国と同様の法規制については、米連邦議会で超党派が法案を提出したほか、欧州連合(EU)でも検討されている。アップルは、アプリから得る手数料で年200億ドル(2兆3000億円)ともされる収益を得ており、規制強化が世界的に広まれば打撃となりかねない状況だ。 

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