逆風で成長に陰り=反転へ「メタバース」軸足―米FB 2021年10月26日 18時38分

米フェイスブック本社前にある「いいね!」マークの企業ロゴサイン=25日、米カリフォルニア州メンロパーク(EPA時事)
米フェイスブック本社前にある「いいね!」マークの企業ロゴサイン=25日、米カリフォルニア州メンロパーク(EPA時事)

 【シリコンバレー時事】インターネット交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブック(FB)の先行きに暗雲が漂ってきた。25日発表した2021年7~9月期は好決算だったが、売上高の伸びは前期から鈍化。中核事業のSNSは頭打ちの上、批判の逆風にさらされており、成長に陰りが見え始めている。事態の打開を図る同社は、「メタバース」と呼ばれる仮想空間の開発に軸足を移す考えだ。
 7~9月期としては売上高、純利益とも過去最高を記録した。SNSの利用者も増え、事業は一見好調に見えるが、売上高は市場予想を下回り、伸び率も前年同期比35%増と、4~6月期の56%増から大きく鈍化した。
 「アップルのルール変更が影響した」。ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は25日の会見で弁明。アップルは4月に、アプリ開発企業が個人情報を本人の同意無く収集できないようにルールを変更。利用履歴に基づき個人の趣向に沿った広告の配信で稼ぐFBのような企業には、厳しい事態となった。
 9月には、FB傘下の写真共有アプリ「インスタグラム」を利用した少女の心身に悪影響が及んだとの調査結果をFBが隠したと、米メディアが報道。今月25日には、1月の米連邦議会襲撃をFBが把握しながら対策が遅れたなど、米英メディアが一斉に追及報道を始めた。FB包囲網は狭まり「最大の危機」(CNN)に発展している。
 集中砲火を浴びるFBが、事業の次の柱と期待するのがメタバースの開発。仮想現実(VR)技術の急速な発展を背景に、インターネットの次代を担うと注目されている。FBは有望分野に巨額資金を先行投資し、反転攻勢に出る。 

米国シリコンバレーニュース(最新10件)