「初の快挙」と速報=韓江氏ノーベル文学賞に祝福の声―韓国 2024年10月10日 22時32分

10日、韓国・ソウルの書店で、韓江氏の作品を並べた特設コーナー
10日、韓国・ソウルの書店で、韓江氏の作品を並べた特設コーナー

 【ソウル時事】今年のノーベル文学賞が韓国の作家、韓江氏に授与されると決まり、韓国では祝福の声が広がった。韓国人のノーベル賞受賞は、2000年に平和賞を授与された故金大中元大統領以来、2人目。メディアは「韓国の小説家初の快挙」などと速報し、尹錫悦大統領は「文学史上における偉大な業績だ」とフェイスブックに投稿し、祝意を示した。
 韓氏と同じ南西部・光州出身の学生、金恩雪さん(24)は、民主化運動を軍が弾圧した1980年の「光州事件」を題材にした小説「少年が来る」を読んで「痛みに共感した」という。「外国語に翻訳すると感情表現が薄くなり賞を取りにくいと聞いたが、難しい壁を破った努力に拍手を送りたい」とたたえた。
 ソウル市内の40代女性は、友人から知らされ、韓氏の本を買いに書店を訪れた。「この瞬間を共にすることができ、とてもうれしい」と話した。
 聯合ニュースは、韓氏について「人類社会の悲劇を鋭く見詰め、苦痛や嫌悪感を克明に表す人の姿を照らしてきた」と紹介。「誇らしい」「感動した」などと喜ぶ市民の声を伝えた。 

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