中国製EV関税、最大45%=EU加盟国が引き上げで採決 2024年10月04日 20時10分

欧州連合(EU)欧州委員会の本部ビル=ベルギー・ブリュッセル
欧州連合(EU)欧州委員会の本部ビル=ベルギー・ブリュッセル

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会は4日、中国から輸入する電気自動車(EV)への関税引き上げを巡る加盟27カ国の採決の結果、「必要な支持を得た」と発表した。今後5年間は、これまでの10%に最大35.3%の追加関税が上乗せされ、45.3%が課される見通し。
 欧州委は30日までに、最終的な決定を官報に掲載する。ただ、欧州委は「強制力のある代替案を模索している」として、中国側と協議を継続する方針を示した。両者は9月、EUで販売される中国製EVに最低価格を設ける案を検討することで一致。追加関税導入後も「貿易戦争」を回避する道は残っている。
 欧州委は9月、追加関税の税率を最大35.3%とする最終案を加盟国に提示。税率は企業によって異なり、米テスラは7.8%、中国の比亜迪(BYD)は17.0%、上海汽車集団は35.3%とした。
 導入阻止には、15カ国以上の反対と、その国々の人口が少なくともEU全体の65%に達する必要があった。ロイター通信によると、フランスやイタリアなど10カ国が賛成したのに対し、スペインやスウェーデンを含む12カ国が棄権。反対の5カ国には、自動車業界からの反発が強かったドイツが含まれている。 

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