パレスチナ人活動家に「もう一つのノーベル賞」=非暴力で占領に抵抗 2024年10月03日 19時12分

パレスチナの人権活動家イッサ・アムロ氏=2021年6月、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ヘブロン(AFP時事)
パレスチナの人権活動家イッサ・アムロ氏=2021年6月、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ヘブロン(AFP時事)

 【ロンドン時事】「もう一つのノーベル賞」と呼ばれ、環境保護や人権などの分野で顕著な貢献があった人や団体に贈られる「ライト・ライブリフッド(正しい暮らし)賞」の今年の受賞者が3日発表され、パレスチナの人権活動家イッサ・アムロ氏(44)らへの授与が決まった。アムロ氏は「イスラエルの違法な占領に対する非暴力の抵抗運動」を通じ、平和と正義の実現に努めていることが評価された。
 同賞は1980年創設。年1回授与され、過去にはスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんや、2022年にノーベル平和賞を共同受賞したウクライナの人権団体「市民自由センター(CCL)」にも贈られた。
 アムロ氏はイスラエルの占領下にあるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ヘブロン生まれ。占領に反対する若者中心の草の根グループを立ち上げ、パレスチナ人の自由を訴える非暴力運動を推進。イスラエル軍やユダヤ人入植者からの暴力にさらされる住民たちの日常を記録したり、デモを組織したりして平和的手段で抵抗を続けている。
 アムロ氏のほか、フィリピン先住民族活動家ら2人と1団体も選ばれた。授賞式は12月にストックホルムで行われる。 

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