「二つの戦争」国際連帯に影=気候会議でボイコットも―COP28 2023年12月03日 05時48分

2日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開かれた国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)に参加した首脳ら(EPA時事)
2日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開かれた国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)に参加した首脳ら(EPA時事)

 【ドバイ時事】アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催中の国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)は2日、首脳級会合を終えた。岸田文雄首相ら約140カ国・地域のトップが参加し、温暖化対策強化への機運醸成を図ろうとしたものの、欧州と中東で続く「二つの戦争」が結束に影を落とした。
 「イスラエルがパレスチナ自治区ガザでの戦闘を再開した」。首脳級会合初日の1日朝、主要メディアが一斉に速報すると、COP会場のメディアセンターは緊張に包まれた。ちょうど各国首脳の演説が始まる時間帯だったが、世界の耳目は一気にドバイからガザへ。会議は出はなをくじかれる形となった。
 中東情勢を巡る混乱でCOPは予定の変更も強いられた。イラン国営通信によると、同国代表団はいったんドバイに向けて出発したが、敵対するイスラエルの参加が分かると急きょボイコットを決定。イスラエルのヘルツォグ大統領やサウジアラビアのムハンマド皇太子、パレスチナ自治政府のアッバス議長らの演説は中止となった。
 一方、AFP通信によると、ポーランド、ラトビア、リトアニアの3カ国首脳が、1日の記念写真撮影に応じない一幕もあった。ウクライナに侵攻するロシアの同盟国ベラルーシのルカシェンコ大統領が居たため、同じ写真に納まるのを忌避したとみられる。
 イスラエルの隣国ヨルダンのアブドラ国王は首脳級会合の演説で「今年のCOPでは、われわれの周囲で起きている人道的悲劇と切り離して気候変動について語ることはできない」と強調。参加国に地域紛争の解決に向けた協力も求めた。 

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