ギリシャとの首脳会談中止=彫刻返還巡る発言に反発―英 2023年11月28日 14時12分

スナク英首相(前列中央)とギリシャのミツォタキス首相(2列目中央)=7月11日、ビリニュス(EPA時事)
スナク英首相(前列中央)とギリシャのミツォタキス首相(2列目中央)=7月11日、ビリニュス(EPA時事)

 【ロンドン時事】英首相府は27日、翌日に予定されていたスナク首相とギリシャのミツォタキス首相の会談を中止した。アテネのパルテノン神殿から持ち出され、現在は大英博物館に収蔵されている彫刻を巡るミツォタキス氏の発言に英側が反発した。ミツォタキス氏はすでにロンドン入りしており、英国の対応にギリシャは強い不快感を表明した。
 英政府は彫刻の返還を拒否してきた。これに対し、英BBC放送によると、ミツォタキス氏は26日のインタビュー番組で、彫刻の一部がロンドンに、残りがアテネに置かれている現状について、「(レオナルド・ダビンチの名画)『モナリザ』を半分に切るようなものだ」と語り、返還を求める立場を明確にした。
 首脳会談が行われれば返還問題が議題になる可能性はあったが、ミツォタキス氏の発言を受けた形で英側は会談の中止を決定。一方、ギリシャ首相スポークスマンは、土壇場のキャンセルに「失望している」と述べた。
 彫刻は19世紀初頭、英外交官のエルギン卿によってパルテノン神殿から運び出された。その後、英政府が買い取り、大英博物館に収蔵された。両国関係者の間で返還協議が行われているが、大英博物館が所蔵品を手放すことを禁じる法律が障害の一つになっている。 

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ギリシャのパルテノン神殿から持ち出され、大英博物館に収蔵されている彫刻=8月23日、ロンドン(EPA時事)
ギリシャのパルテノン神殿から持ち出され、大英博物館に収蔵されている彫刻=8月23日、ロンドン(EPA時事)

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