ハマス指導者「停戦合意近い」=イスラエル首相も妥結示唆―ガザ北部の病院から200人退避 2023年11月21日 15時21分

【エルサレム時事】イスラム組織ハマスの最高指導者ハニヤ氏は21日、パレスチナ自治区ガザで交戦するイスラエルとの交渉について、「停戦合意に近づいている」と述べた。AFP通信が伝えた。イスラエルのネタニヤフ首相も同日、「われわれは前進している。まもなくいい知らせがあることを願っている」と語り、合意が迫っていることを示唆。首相府は「人質解放問題の進展を踏まえ」閣議を開くと発表した。
交渉は、カタールや米国などが仲介している。バイデン米大統領は20日、ハマスが拉致した人質の解放交渉に関する合意は近いとの認識を表明していた。
AFPによると、合意すれば戦闘を5日間休止。ハマスが人質50~100人を解放する代わりに、イスラエルが収監する女性や子供らパレスチナ人約300人を釈放するという。ガザにはイスラエル人ら約240人が拉致されているとみられている。
イスラエル軍は21日、過去1日でハマスの関連施設約250カ所に空爆を加えたと発表。ガザ北部のジャバリヤを包囲し、戦闘準備を整えたと説明した。
イスラエルは、ハマスの拠点があるとして病院を攻撃。ガザの保健当局は20日、イスラエル軍の攻撃を受け、ガザ北部のインドネシア病院から患者200人が退避したと発表した。AFPによると、赤十字国際委員会(ICRC)が支援し、南部ハンユニスの病院に到着した。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、インドネシア病院への攻撃について「がく然としている」とX(旧ツイッター)に投稿した。