レゴ、再生ペット製のブロック断念=「魔法の素材見つからず」 2023年09月26日 05時25分

【ロンドン時事】デンマーク玩具大手レゴは、再生ペットボトルからブロックを製造する脱石油化計画を断念した。新たな設備が必要になり、温室効果ガスの排出量が増えることが分かったという。同社のクリスチャンセン最高経営責任者(CEO)が、25日付の英紙フィナンシャル・タイムズで明らかにした。
同社は2021年、毎年数十億個製造するブロックに、原油由来のアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)ではなく、再生ペットボトルを使用した試作品を開発したと発表。プラスチックに代わる素材として注目を集めていた。
クリスチャンセン氏は「初期の頃は、(持続可能性の問題を解決する)魔法の素材を見つけるのは簡単だと思っていたが、それはないようだ」と述べた。同社によると、再生ペットボトルはABSより柔らかく、安全性と耐久性のために追加工程が必要になり、より多くのエネルギーを消費するという。