台湾団結へ「連合政府」を=総統選第3勢力の柯候補―東京で会見 2023年06月08日 18時21分

来年1月の台湾総統選に第3勢力の台湾民衆党主席(党首)として出馬する柯文哲・前台北市長(63)が8日、東京の日本外国特派員協会で記者会見した。柯氏は台湾与党・民進党と最大野党・国民党を批判し、「台湾団結のため各党による連合政府を実現すべきだ」と訴えた。
柯氏は、「民進党は中国政府の信頼を完全に失い、国民党は中国政府に従順すぎる」ため、台湾海峡の「苦境を解決できない」と指摘。柯氏が2019年に結党し無党派層を中心に一定の支持を集める台湾民衆党の台頭について「台湾人が(民進・国民)両党の激闘を嫌い、理性的な第3勢力が両党のバランスを取るよう望んだからだ」と分析し、台湾が超党派でまとまれば「中国政府と有意義な対話ができる」と主張した。
日本を「台湾のアジアにおける最も重要な盟友」と位置付け、「日本や米国と共にインド太平洋地域の繁栄と安定を守る」と強調。一方で「台湾は米中の意思疎通の懸け橋になるべきであり、米中対立の駒になるべきではない」とも述べ、両大国への過度な傾斜には異議を唱えた。