米台、新貿易枠組みに署名=対中念頭に連携強化 2023年06月02日 06時12分

【ワシントン、台北時事】米台両政府は1日、経済連携を強化する新たな貿易枠組みについて、第1弾の協定書に署名した。台湾海峡を巡る緊張が高まる中、対中国で協力する。中国は反発しており、米中関係がさらに悪化する恐れもある。
新枠組みは「21世紀の貿易に関する米台イニシアチブ」。中国への対抗を念頭にした米国主導の経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」に台湾が参加できなかったため、代替する枠組みとなる。昨年11月の正式交渉開始から半年余りで成果にたどり着いた。
米通商代表部(USTR)は声明で「米台の貿易、経済関係を強化する」と強調した。台湾の蔡英文総統は「(米台が断交した)1979年以降、最も包括的な貿易協定だ」と評価。米国とより緊密な協力関係を確立し、経済発展につなげたい考えを示した。