失敗した打ち上げの写真公開=液体燃料式、新発射台か―北朝鮮 2023年06月01日 11時41分

5月31日、北朝鮮北西部の西海衛星発射場で新型ロケット「千里馬1型」に搭載して打ち上げられる軍事偵察衛星「万里鏡1号」(朝鮮通信・時事)
5月31日、北朝鮮北西部の西海衛星発射場で新型ロケット「千里馬1型」に搭載して打ち上げられる軍事偵察衛星「万里鏡1号」(朝鮮通信・時事)

 【ソウル時事】北朝鮮の朝鮮中央通信は1日、失敗に終わった5月31日の「軍事偵察衛星」打ち上げの場面とする写真を公開した。韓国メディアは、液体燃料推進方式の特徴とされる直線状の炎が「ロケット」から吹き出す様子が見られたほか、新たな発射台が利用されたと指摘した。
 北朝鮮は5月31日、北西部・東倉里の「西海衛星発射場」から初の軍事偵察衛星「万里鏡1号」を新型ロケット「千里馬1型」で打ち上げたが、2段目のエンジン異常で黄海に墜落したと発表した。
 韓国メディアによると、写真から過去の発射に使われた固定式の発射台ではなく、約3キロ離れた海辺に新しく建設された発射台が利用されたと推定される。「ロケット」の全長は約30メートルで、3段のうち1段目の推進エンジンは液体燃料式とみられる。
 失敗した打ち上げの写真公開は異例。北朝鮮による弾道ミサイル技術を利用した発射は国連安全保障理事会決議に違反する。対外向けにあえて公開したのは、大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの兵器とは異なると見せかけ、正当化する狙いがあると指摘される。 

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5月31日、北朝鮮北西部の西海衛星発射場で、新型ロケット「千里馬1型」に搭載して打ち上げられる軍事偵察衛星「万里鏡1号」(朝鮮通信・時事)
5月31日、北朝鮮北西部の西海衛星発射場で、新型ロケット「千里馬1型」に搭載して打ち上げられる軍事偵察衛星「万里鏡1号」(朝鮮通信・時事)

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