NY大陪審、トランプ氏を起訴=米大統領経験者で初、選挙への影響必至―不倫「口止め料」疑惑 2023年03月31日 06時47分

トランプ前米大統領=25日、テキサス州(AFP時事)
トランプ前米大統領=25日、テキサス州(AFP時事)

 【ニューヨーク時事】米ニューヨーク・マンハッタン地区の大陪審は30日、トランプ前大統領を起訴した。過去の不倫「口止め料」支払いに関する立件とみられる。米大統領経験者が起訴されるのは史上初。トランプ氏は返り咲きを目指し2024年大統領選への立候補を表明しており、影響は必至だ。
 起訴状は現時点で非公開で、詳しい罪状は不明。トランプ氏が罪状認否に臨む時点で公表される見込み。CNNテレビは、ビジネスでの詐欺に関連する30以上の罪に問われていると報じた。
 CNNなどによれば、トランプ氏は4月4日に出頭する見通し。現在滞在中のフロリダ州からニューヨークに移動し、指紋採取や写真撮影に応じるとみられる。
 トランプ氏は起訴を受けて声明を出し「史上最高レベルの政治的迫害であり選挙妨害だ」と反発。「民主党は全く無実の人間を起訴するという考えられないことをやってのけた」と主張した。
 マンハッタン地区検察は、トランプ氏が16年の大統領選直前、元顧問弁護士を通じてポルノ女優ストーミー・ダニエルズさんに支払った不倫口止め料に関し、違法行為がなかったかを捜査。起訴の可否を判断する大陪審が証人尋問を進めていた。支払い自体は違法ではないが、元顧問弁護士に肩代わりさせた口止め料を弁済した際、「弁護士費用」と偽ってビジネス記録に記載し、ニューヨーク州法に違反した疑いなどが持たれていた。 

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