フィンランドのNATO加盟決定=トルコが議定書批准 2023年03月31日 06時05分

フィンランドのニーニスト大統領(左)とトルコのエルドアン大統領=17日、アンカラ(EPA時事)
フィンランドのニーニスト大統領(左)とトルコのエルドアン大統領=17日、アンカラ(EPA時事)

 【イスタンブール時事】トルコ国会は30日、北欧フィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟議定書を批准した。これでNATOの全30カ国が加盟を承認したことになり、フィンランドのNATO参加が決まった。
 フィンランドの加盟は、ウクライナに侵攻する隣国ロシアの脅威拡大を受けたもの。NATOのストルテンベルグ事務総長はトルコ国会での批准後、ツイッターに「NATO全体がより強く、安全になる」と投稿した。
 一方、フィンランドとの同時加盟を目指してきたスウェーデンについて、トルコは「クルド人勢力などへのテロ対策が不十分」と見なして批准手続きを保留している。7月にリトアニアで行われるNATO首脳会議を前に、トルコとスウェーデンの協議で打開策が見つかるかが焦点だ。
 トルコのエルドアン大統領は17日、首都アンカラを訪問したフィンランドのニーニスト大統領と会談。フィンランドのテロ対策を評価し、トルコ国会でフィンランドの加盟議定書の批准手続きを進める意向を表明していた。
 ニーニスト氏は声明で、批准を済ませた30カ国への謝意を示した上で、「できるだけ早くスウェーデンも迎えられることを望んでいる」と述べた。 

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