「核兵器生産に拍車掛けよ」=正恩氏、開発部門を指導―北朝鮮 2023年03月28日 08時38分

27日、核の兵器化事業を視察する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(中央)(朝鮮通信・時事)
27日、核の兵器化事業を視察する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(中央)(朝鮮通信・時事)

 【ソウル時事】朝鮮中央通信は28日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が27日に核兵器開発部門を指導し、核開発をさらに進めるよう指示したと伝えた。正恩氏は「核兵器保有量を飛躍的に増やす構想を貫徹するため、兵器級核物質の生産を拡大し、威力ある核兵器の生産に拍車を掛けていかなければならない」と述べた。
 核開発を質、量共に強化するための生産実態などについて報告を受けたという。正恩氏は「強力な抑止力を備えたわれわれの核武力が相手にする敵は、国家や特定の集団ではなく、戦争と核の惨禍そのものだ」とし、「(核戦力の)増強路線は徹頭徹尾、国家の安全と地域の平和に目的がある」と主張した。「核反撃作戦計画」なども検討した。
 同通信は、27日にミサイル部隊が訓練を行ったとも報じた。27日に日本海に向けて発射された短距離弾道ミサイル2発を指すとみられる。訓練は、今年になって存在が明らかになった「ミサイル総局」の指導の下で行われ、核弾頭を模した試験用の弾頭部が装着された地対地戦術弾道ミサイル2発を空中爆発させる方式で実施した。訓練では「標的に核襲撃を加えるため」の動作などを確認した。 

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