晩さん会、デモで変更?=英国王の訪仏に暗雲 2023年03月24日 06時12分

チャールズ英国王(左)とカミラ王妃=2022年11月、ロンドン(AFP時事)
チャールズ英国王(左)とカミラ王妃=2022年11月、ロンドン(AFP時事)

 【パリ時事】チャールズ英国王による26日からのフランス公式訪問に暗雲が立ち込め始めた。デモやストで警備上の懸念が浮上しているためだ。パリ郊外にあるベルサイユ宮殿での晩さん会は、開催場所をエリゼ宮(仏大統領府)に移す可能性があるという。英仏メディアが23日伝えた。
 英王室は3日、パリの凱旋(がいせん)門での式典参加などを発表していた。王室報道官は23日の取材に「スケジュール変更はない」と否定。一方、AFP通信によると、マクロン仏大統領の周辺は「(英仏)双方で行事を調整中だ」と明らかにした。
 フランスではマクロン政権の年金改革に反対する労働者らが抗議行動を連日展開。野党の下院議員は「デモをよそに英国王とシャンゼリゼ通りに行き、ベルサイユ宮殿でディナーなんて、信じられない」とマクロン氏を批判し、チャールズ国王の訪仏中止も訴えた。
 チャールズ国王とカミラ王妃は29日まで仏滞在後、31日までドイツを訪れる。エリザベス女王の死去に伴う昨秋の即位後、外遊は初めて。 

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