パリ、夜間デモに騒然=路上ごみ炎上―仏 2023年03月21日 08時03分

【パリ時事】フランスで国民に不人気の年金改革法案が議会を通過した20日夜、首都パリ中心部に大勢の若者らが繰り出して抗議行動を展開した。観光名所オペラ座の近くでは、作業員のストで路上に積み上げられたごみが火を放たれて燃え上がり、周囲は一時騒然となった。
夜間のデモは、政府が法案の強行採択手続きを取った16日に自然発生し、その後も連日行われている。労組による昼間の平和的なデモと異なる攻撃的な様相で、若者らはシュプレヒコールを上げながら市内を転々と移動。取り締まりに当たる機動隊との小競り合いが絶えず、市民や観光客は不安を募らせている。
フランスでは2018年、燃料増税をきっかけに反政府デモ「黄色いベスト運動」が発生し、全土に広がった。商店などに対する無差別な破壊活動が繰り返されて社会が混乱した経緯があり、年金改革を機に同様の事態が再現されないか懸念が強まっている。
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