ベトナム戦争虐殺で賠償判決=政府の責任、初認定―韓国地裁 2023年02月07日 17時39分

テト攻勢の戦闘で炎上する当時の南ベトナムの首都サイゴン(現ホーチミン)近郊=1968年2月(AFP時事)
テト攻勢の戦闘で炎上する当時の南ベトナムの首都サイゴン(現ホーチミン)近郊=1968年2月(AFP時事)

 【ソウル時事】ベトナム戦争に派兵された韓国軍による民間人虐殺で家族や自身が被害を受けたとしてベトナム人女性が韓国政府を相手取り賠償を求めた訴訟で、ソウル中央地裁は7日、韓国政府に約3000万ウォン(約300万円)の賠償を命じる判決を言い渡した。韓国メディアが報じた。
 ベトナム戦争での韓国軍の民間人虐殺を巡り、韓国政府の責任を認めた判決は初めて。今後提訴が相次ぐ可能性がある。
 原告女性は1968年2月に中部クアンナム省で韓国軍部隊により住民74人が殺された事件で、姉や叔母ら家族・親戚を失い、当時8歳だった自身も腹部を銃撃され重傷を負ったと主張。2020年に提訴した。
 判決は韓国軍による加害事実を認定し「明白な不法行為に当たる」と判断。「ゲリラ戦という特殊性から正当行為だった」と反論した政府側の主張を退けた。 

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ベトナムを訪問した韓国の文在寅前大統領(左)=2018年3月、ハノイ(AFP時事)
ベトナムを訪問した韓国の文在寅前大統領(左)=2018年3月、ハノイ(AFP時事)

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