暗号資産窃取、過去最大に=北朝鮮の武器輸出調査―国連報告書 2023年02月07日 10時40分

 【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議の履行状況を調べる専門家パネルは、2022年に北朝鮮が窃取した暗号資産(仮想通貨)の総額が「過去最大だった」とする報告書をまとめた。ロイター通信が6日報じた。
 報告書は窃取額について、韓国が6億3000万ドル(約830億円)相当、あるサイバーセキュリティー企業が10億ドル(約1320億円)以上と見積もっていると言及。「どちらも22年が北朝鮮の暗号資産窃取にとって記録的な年になったことを示している」と記した。
 その上で、北朝鮮のサイバー技術が「より高度化し、追跡困難になっている」と分析した。ビジネス向けインターネット交流サイト(SNS)リンクトインを通じて個人に接触し、信頼関係を築いた後でマルウエア(不正なプログラム)を仕掛ける手口も見られたという。
 報告書はまた、北朝鮮による武器輸出について、専門家パネルが調査を開始したとも述べた。米国は、北朝鮮がウクライナに侵攻するロシアの民間軍事会社「ワグネル」に対し、武器や弾薬を売却したと公表している。 

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