極右党首が初の女性首相に=勝利宣言、連立政権樹立へ―国際協調路線、転換か・伊総選挙 2022年09月26日 20時07分

26日、イタリア総選挙で勝利し、ローマで「ありがとうイタリア」と書かれたプラカードを掲げる極右「イタリアの同胞(FDI)」のメローニ党首(AFP時事)
26日、イタリア総選挙で勝利し、ローマで「ありがとうイタリア」と書かれたプラカードを掲げる極右「イタリアの同胞(FDI)」のメローニ党首(AFP時事)

 【ローマ時事】ドラギ政権の事実上の崩壊に伴うイタリア総選挙が25日、投開票され、現地メディアが26日報じた開票に伴う獲得予想議席数によると、極右「イタリアの同胞(FDI)」と極右「同盟」、中道右派「フォルツァ・イタリア(FI)」を核とする右派連合が上下両院で過半数を制し、連立政権を発足させる公算が大きくなった。政党別得票率で首位に立ったFDIのメローニ党首が、イタリア初の女性首相に就任するとみられている。
 メローニ氏は26日未明、出口調査結果を受け、「責任を引き受けるべき時だ。全てのイタリア人のために統治する」と勝利宣言した。その上で「到着点ではなく出発点だ。人々を分断ではなく団結させる」と決意を述べた。
 公共放送RAIが報じた獲得予想議席数によると、右派連合は下院(定数400)で232~252議席、上院(同200)で114~126議席となり、それぞれ過半数を得る見通し。民主党など中道左派は下院で77~97議席、上院で34~46議席となっている。
 民主党はFDIに次ぐ得票率だったものの、左派全体の取りまとめに失敗。同党幹部は記者団に「国にとって悲しい夜だ」と敗北を認めた。ドラギ政権の物価高対策法案に反対し、同政権崩壊の引き金を引いた左派「五つ星運動」は、予想より議席減少幅が少なく、第3党に食い込む見通し。
 右派連合は、連立協議に着手する。メローニ氏は国外投資家による株式買い付け条件の厳格化など、自国優先主義を掲げており、欧州では、ドラギ政権の国際協調路線からの転換を懸念する声が上がっている。
 ウクライナ侵略をめぐっても、同盟のサルビーニ書記長(党首)らはロシアのプーチン大統領と近いとされ、FDIの対ロ強硬路線との間で混乱が生じる可能性がある。
 欧州では極右政党の躍進が相次いでおり、11日のスウェーデン総選挙では、「反移民」を掲げる極右・スウェーデン民主党が第2党となった。フランスでも、4月の大統領選で極右政党「国民連合(RN)」を率いるルペン氏がマクロン大統領と激戦を繰り広げた。 

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