韓国大統領、早期の対日改善と協力訴え=難航の元徴用工問題に触れず 2022年08月15日 11時10分

15日、ソウルで演説する韓国の尹錫悦大統領(EPA時事)
15日、ソウルで演説する韓国の尹錫悦大統領(EPA時事)

 【ソウル時事】韓国の尹錫悦大統領は15日、日本の植民地支配からの解放を記念する「光復節」の式典で演説し、「未来志向」「反省とおわび」を明記した1998年の当時の金大中大統領と小渕恵三首相による日韓共同宣言を継承し「韓日関係を早期に回復、発展させる」と強調した。
 「光復節」の演説は就任後初めて。関係改善への強い意志を再確認した形で、日本への批判や注文はなかった。
 尹氏は「日本は今や、世界市民の自由を脅かす挑戦に立ち向かい、共に力を合わせていかなければならない隣人だ」と指摘。「韓日関係が普遍的価値を基盤に両国の未来と時代の使命に向かって進むとき、歴史問題もきちんと解決できる」と述べ、「経済、安全保障、社会、文化にわたる幅広い協力を通じ、国際社会の平和と繁栄に共に寄与すべきだ」と訴えた。
 ただ、最高裁で近く日本企業の韓国内資産の売却命令が確定する見通しが強まっている元徴用工問題など懸案には言及しなかった。解決に向け韓国政府が立ち上げた官民協議会に原告側が参加しないなど意見集約が難航しており、協議会関係者からは韓国内での解決は容易でなく、「(日韓)請求権協定に基づく仲裁委員会での解決も念頭に置くべきだ」という声も漏れる。尹氏は具体策を提案できる状況にないと判断したもようだ。 

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