バイデン氏「アジア重視」本腰=中朝の脅威、同盟強化で対抗―20日から初の日韓歴訪 2022年05月19日 14時25分

バイデン米大統領とジル夫人=18日、メリーランド州(AFP時事)
バイデン米大統領とジル夫人=18日、メリーランド州(AFP時事)

 【ワシントン時事】バイデン米大統領は就任後初のアジア訪問として、20日から日韓両国を歴訪する。ロシアによるウクライナ侵攻で国際秩序が揺らぐ中、インド太平洋地域で「力による現状変更」を許さない姿勢を示す狙いがある。覇権を拡大する中国に対し、同盟強化や多国間主義で対抗する構えだ。
 サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は18日の記者会見で、インド太平洋を「21世紀において決定的に重要な地域」と表現し「米国が力強いリーダーシップを示す」と強調した。日韓訪問は、ワシントンで先週開いた米・東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に続き、バイデン氏の「インド太平洋戦略」を具体化する一連の取り組みだと説明した。
 米国がロシアへの対応に外交資源を割く中、中国はソロモン諸島と安全保障協定を締結するなど着々と太平洋の「軍事拠点化」を進めてきた。今月初めからは台湾の東沖で空母「遼寧」の艦載機の発着艦訓練を実施。「台湾有事」を想定しているとも指摘され、米国は「欧州にばかり目を奪われてはいられない」(政府関係者)と警戒を強めている。
 訪問の焦点の一つは、米中覇権争いの最前線である経済安全保障の強化だ。目玉となるのが、バイデン氏が日本で発足を表明する「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」。デジタル経済のルール作りや、半導体などのサプライチェーン(供給網)強化を扱う。対面とオンラインの混合で行う初会合には、日韓や東南アジアの参加国首脳が出席する。
 一方、北朝鮮による挑発行動への懸念が急速に高まっている。サリバン氏は、バイデン氏の訪問に合わせ、北朝鮮が長距離ミサイル発射や核実験、またはその両方に踏み切る可能性を指摘。「短期的・長期的に軍事態勢を調整する用意がある」と述べた。バイデン氏は日韓首脳に対し、「核の傘」を含む拡大抑止を改めて確認する見通しだ。
 バイデン氏は19日にワシントンを出発。21日にソウルで韓国の尹錫悦大統領と会談し、共同記者会見を行う。サムスン電子など米国に投資する韓国企業トップとも面会する。
 23日に東京で岸田文雄首相との日米首脳会談や天皇陛下との会見を予定。24日には日米豪印4カ国の枠組み「クアッド」首脳会議に出席する。 

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韓国の尹錫悦大統領=19日、ソウル(EPA時事)
韓国の尹錫悦大統領=19日、ソウル(EPA時事)

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